知的財産権をめぐる話題
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 平成28年度から5年か年の「第5期科学技術基本計画」の「超スマート社会の実現」


 科学技術基本法に基づく、平成28年度から5年か年の「第5期科学技術基本計画」において、「超スマート社会の実現(Society 5.0)」が決定され、超スマート社会サービスプラットフォームの構築に必要となる基盤技術の戦略的強化を図ることが、我が国の課題として定められている。そこで、同基本計画の中で「超スマート社会の実現」に関連する「第1章基本的な考え方」及び「未来の産業創造と社会変革に向けた新たな価値創造の取組」の部分を 回に分けて掲載する。15/18

第2章 未来の産業創造と社会変革に向けた新たな価値創出の取組
(3)「超スマート社会」における競争力向上と基盤技術の強化
@ 競争力向上に必要となる取組
 超スマート社会において、我が国が競争力を維持・強化していくためには、世界に先駆けてこうした取組を進め、ノウハウや知識を蓄積することにより、先行的に知的財産化や国際標準化を進めていく必要がある。また、構築されるプラットフォームを常に高度化し、多様なニーズに的確に応える新しい事業の創出を促進するとともに、このプラットフォームや個別システムに我が国ならではの特長を持たせ優位性を確保していくことが重要である。
 このため、国は、産学官・関係府省連携の下で、超スマート社会サービスプラットフォームの技術やインターフェース等に係る知的財産戦略と国際標準化戦略を推進する。
 また、超スマート社会サービスプラットフォームの構築に必要となる基盤技術の強化や、個別システムで新たな価値創出のコアとなる我が国が強みを有する技術を更に強化していくことが必要であり、具体的な技術領域と推進方策については次項に示す。
 さらに、課題達成の実証を完了したシステムのパッケージ輸出の促進を通じ、我が国発の新しいグローバルビジネスの創出を図り、少子高齢化、エネルギー等の制約、自然災害のリスク等の課題を有する課題先進国であることを強みに変える。
 あわせて、超スマート社会サービスプラットフォームを活用し、新しい価値やサービスを生み出す事業の創出や、新しい事業モデルを構築できる人材、データ解析やプログラミング等の基本的知識を持ちつつビッグデータやAI等の基盤技術を新しい課題の発見・解決に活用できる人材などの強化を図る。


 「知的財産推進計画2017」の「第4次産業革命(Society5.0)の基盤となる知財システムの構築」の前半

 現在IoT、ビッグデータ、ロボット、人工知能(AI)等の技術革新を活かした新たな「システム」を構築し、産業競争力を強化することを目指した「第4次産業革命」、さらには、産業面での変革に加え、経済・社会的課題の解決をも射程に含め「Society 5.0」を目指したアプローチが進行中である。そこで、知的財産戦略本部の会議で決定された「知的財産推進計画2017」の中から、「第4次産業革命(Society5.0)の基盤となる知財システムの構築」の「データ・人工知能(AI)の利活用促進による産業競争力強化に向けた知財制度の構築」の内容を16回に分けて掲載する。1/16

はじめに−1
 第4次産業革命又はSociety5.0 と呼ばれる動きが現在加速し、ビッグデータ、IoT、人工知能(AI)(以下「AI」という。)を活用した位置情報提供サービス、健康情報サービス等が実際の社会の中に導入されつつあるなど、この分野の技術開発とその実用化の進展が目覚ましい。また、この過程において、データやネットワークを媒介にこれまでになかったような異業種の企業同士が互いに結びつき、新たな価値を生み出す流れが生じている。
 世界的には、保護主義的な動きが一部顕在化しつつあるものの、国境を越えたヒト・モノ・カネ・情報の自由な動きは依然として経済活動の基盤として重要であり、すなわち経済のグローバル化は引き続き進展するものと想定される。特に近年活発化している国境を越えたインターネット上の商取引やコンテンツ送受信は、我が国にとって大きな市場拡大の可能性を有すると同時に、国境を越えた模倣品・海賊版対策の必要性の拡大を示している。また、近年は中国などの新興国が人口増加を背景に大きな市場を形成するとともに研究開発力や生産力を備え、国内・国際特許出願の伸びなど知財大国を目指しながら存在感を増しており、そのような面でも国際競争が激化している。
 このような状況の中で、企業・個人の経済活動や創造活動を支える礎である知的財産を継続的に創造し、利活用を進め、そこから生まれる利益を最大化することは、特に天然資源に乏しい我が国にとって今後の繁栄を確保するための最重要課題である。また、大企業のみならず中小企業や農業も含めた海外の市場拡大や、産業の新陳代謝を促進するベンチャー企業創出など、産業のあらゆる層・分野において知財の利活用が必要不可欠となっており、知財戦略の重要性が一層高まっている。
 そして、このような知財戦略を実現するには、知的財産の創造・保護・活用の基盤となる知財制度が十全に機能することが必要であって、情報通信技術やAI など我々の経済社会活動に大きな影響を与えている急速な技術進展とそれに伴うビジネスモデルの変化に我が国の知財制度を対応させるとともに国際連携を進め、我が国が引き続き目指すべきイノベーション創出、地方創生、文化創造のそれぞれを実現するものとしていく必要がある。
 これらを踏まえ、「知的財産推進計画2017」においては、以下のような視点を重視して我が国の知財戦略を進めることとした。



 「知的財産推進計画2017」の「第4次産業革命(Society5.0)の基盤となる知財システムの構築」の後半

 現在IoT、ビッグデータ、ロボット、人工知能(AI)等の技術革新を活かした新たな「システム」を構築し、産業競争力を強化することを目指した「第4次産業革命」、さらには、産業面での変革に加え、経済・社会的課題の解決をも射程に含め「Society 5.0」を目指したアプローチが進行中である。そこで、知的財産戦略本部の会議で決定された「知的財産推進計画2017」の中から、「第4次産業革命(Society5.0)の基盤となる知財システムの構築」の「知財システム基盤の整備」及び「グローバル市場をリードする知財・標準化戦略の一体的推進」の内容を16回に分けて掲載する。1/16

T.第4次産業革命(Society5.0)の基盤となる知財システムの構築
2.知財システム基盤の整備
(1)現状と課題
 我が国企業がグローバルな事業活動を行っていく中で、知的財産を活用してビジネスの創出や拡大に結び付けていくための大前提として、我が国だけでなく世界各国において円滑に知的財産を権利化できることは必須である。そのため、我が国において迅速かつ適切な知的財産の権利化ができる環境を整備することに加え、世界各国においても円滑な知的財産の権利化が可能となるよう、各国知的財産庁との国際連携の取組を引き続き行っていくことが求められる。
 また、知的財産に関し紛争が生じた場合の最後のよりどころは知財紛争処理システムである。具体的に、知的財産が裁判等を通じて財産権として実効的に保護されれば、新たな知的財産を生み出すインセンティブになり、社会全体で活用されて、更に再投資されて知的財産を創造する力が生み出されるという好循環を生むと考えられる。これに関連して、現在の経済発展の基礎が財産権制度にあり、知財制度はその重要な柱の一つであって、知的財産権を制度的にしっかり保障することが円滑な利用につながるという理論が経済学の成果の一つであるとの指摘もなされている。

《知財紛争処理システムの機能強化》
<知財紛争処理システムの機能強化>
 中国をはじめとした新興国の台頭など国際競争が激化する中で我が国の産業競争力の維持・向上を図る観点から、知的財産に関する多種多様な紛争の迅速かつ的確な解決は、知的財産を活用したイノベーション創出の基盤として、その重要性が高まり続けている状況である。
 こうした中、知財紛争処理システムの機能強化に関し、「推進計画2016」では、「適切かつ公平な証拠収集手続の実現」、「ビジネスの実態やニーズを反映した適切な損害賠償額の実現」及び「権利付与から紛争処理プロセスを通じての権利の安定性の向上」などの総合的な対応について、2016 年度中に法制度の在り方に関する「一定の結論」を得るとされた。これを踏まえ、産業構造審議会知的財産分科会特許制度小委員会において検討を進め、本年3月、一定の結論を取りまとめた。その概要は、以下のとおりである。
・適切かつ公平な証拠収集手続の実現
 中立的な第三者の技術専門家に秘密保持義務を課した上で証拠収集手続に関与できるようにする制度、及び書類提出命令・検証物提示命令のインカメラ手続で書類・検証物の提出の必要性を判断できるようにする制度の導入について、特許法の改正を視野に検討を進める。
・ビジネスの実態やニーズを反映した適切な損害賠償額の実現
 まずは証拠収集手続を強化する立法的な措置を通じて、より適正な損害賠償請求が認容されやすい環境を整えた上で、損害賠償額の認定に関する裁判所の運用や国際的な動向を注視しつつ、引き続き慎重に検討を進める。
・権利付与から紛争処理プロセスを通じての権利の安定性の向上
 権利の早期安定化のために導入した特許異議申立制度の効果を確認するとともに、裁判所による特許の有効性に関する判断の動向やユーザーニーズの状況を注視しつつ、引き続き慎重に検討する。

 このように産業構造審議会知的財産分科会特許制度小委員会において一定の結論が取りまとめられたが、こうした制度の見直しの検討を進めることと併せて、知財紛争処理システムの機能強化のためには、知財訴訟において納得感や透明性、説明責任に配慮した適切な運用が引き続き期待される。また、知財紛争処理システムの在り方については、その趣旨に鑑み、我が国のイノベーション推進や国際競争力確保という観点から、運用状況を注視しつつ、国際的な状況も踏まえて、引き続き定期的な検証と見直しを行っていくことが重要である。



 リンク集

 WIPO
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 特許庁
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 経済産業省
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 最高裁判所
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 知的財産戦略本部
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 文化庁
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 輸入差止情報
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 仲裁センター
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