知的財産権をめぐる話題
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 平成28年度から5年か年の「第5期科学技術基本計画」の「超スマート社会の実現」


 科学技術基本法に基づく、平成28年度から5年か年の「第5期科学技術基本計画」において、「超スマート社会の実現(Society 5.0)」が決定され、超スマート社会サービスプラットフォームの構築に必要となる基盤技術の戦略的強化を図ることが、我が国の課題として定められている。そこで、同基本計画の中で「超スマート社会の実現」に関連する「第1章基本的な考え方」及び「未来の産業創造と社会変革に向けた新たな価値創造の取組」の部分を18回に分けて掲載する。6/18

第1章 基本的考え
(3)目指すべき国の姿
 科学技術イノベーション政策は、経済、社会及び公共のための主要な政策の一つとして、我が国を未来へと導いていくためのものである。したがって、政策の推進に当たっては、この政策によりどのような国を実現するのかを明確に提示し、国民と共有していくことが不可欠である。
 第5期基本計画では、経済・社会が大きく変化し、国内、そして地球規模の様々な課題が顕在化する中で、我が国及び世界が将来にわたり持続的に発展していくために、以下の四つを「目指すべき国の姿」として定め、政策を推進する。政策の実施段階においては、日本再興戦略をはじめ、経済、安全保障、外交、教育といった他の重要政策と有機的に連携しながら推進を図り、ここに掲げた国の姿が最大限実現されることを目指す。

@ 持続的な成長と地域社会の自律的な発展
 経済成長と雇用の創出は、我が国の発展を支える根幹である。このため、高い生産性によって地域を含めた社会全体の活性化と国内の適切な雇用創出を図り、経済力の持続的向上を実現できる国となることを目指す。

A 国及び国民の安全・安心の確保と豊かで質の高い生活の実現
 国民の生命及び財産を守り、人々の豊かさを実現していくことは国の使命である。このため、国及び国民の安全を確保し、国民の心が豊かで質の高い生活を保障できる国となることを目指す。

B 地球規模課題への対応と世界の発展への貢献
 我が国は、人類の進歩に絶えず貢献する国で在り続けなければならない。このため、我が国の科学技術イノベーション力を、地球規模課題への対応や途上国の生活の質の向上等に積極的に活用し、世界の持続的発展に主体的に貢献している国となることを目指す。

C 知の資産の持続的創出
 @からBの国の姿を実現するためには、我が国として、高度な科学技術イノベーション力を有することが前提となる。このため、多様で卓越した知を絶え間なく創出し、その成果を経済的、社会的・公共的価値として速やかに社会実装していく国となることを目指す。


 「知的財産推進計画2017」の「第4次産業革命(Society5.0)の基盤となる知財システムの構築」の前半

 現在IoT、ビッグデータ、ロボット、人工知能(AI)等の技術革新を活かした新たな「システム」を構築し、産業競争力を強化することを目指した「第4次産業革命」、さらには、産業面での変革に加え、経済・社会的課題の解決をも射程に含め「Society 5.0」を目指したアプローチが進行中である。そこで、知的財産戦略本部の会議で決定された「知的財産推進計画2017」の中から、「第4次産業革命(Society5.0)の基盤となる知財システムの構築」の「データ・人工知能(AI)の利活用促進による産業競争力強化に向けた知財制度の構築」の内容を16回に分けて掲載する。8/16

T.第4次産業革命(Society5.0)の基盤となる知財システムの構築
1.データ・人工知能(AI)の利活用促進による産業競争力強化に向けた知財制度の構築
(1)現状と課題
《データの利活用促進のための知財制度の在り方》
<現行知財制度上の課題>
 このような価値あるデータの取り扱いについて、自らの意思により決定することを担保する現行知財制度上の法的な枠組みは、不正競争防止法上の営業秘密としての保護しかない状況である。そのため、秘密として管理せずにオープンな利用を図る場合には、関連する他の事業で利益を図ること等を目的に無制限、無条件で利活用させるという選択肢のほか、契約で当事者のみを規律するという選択肢しかない状況である。現行制度上、このような契約による保護によって価値あるデータが一定程度利活用されている実態があり、契約はきめ細かな条件設定が可能な点や新たな制度を創設する必要がない点で国際的視点からも利点があるとの指摘がある。
 しかし、法令上の権利の対象ではない価値あるデータについては、その利用に関する条件設定等をそもそも契約の対象にするかどうかも契約当事者で決める問題になり、直ちに合意できる保証はなく、また、仮に契約の対象に盛り込めたとしても、その保護の内容は契約内容に左右され、契約当事者間の力関係や認識不足等を背景に、データの収集等に寄与が大きいとしても利益が適切に還元される内容にならないおそれがあるとの課題がある。加えて、契約には第三者効がなく、何らかの権利侵害など法律違反となる場合に比べて抑止力が弱いとの課題もある。さらに、現行制度の下では、オープンにして利活用を図るべきデータまでクローズ(営業秘密として秘匿化)にされてしまう結果、データの探索コストが上がり、そもそも契約に至らない可能性があるとの指摘もある。なお、データ利活用に関して競争法上の観点の検討も必要であるとの指摘もある。
 価値あるデータを収集・蓄積・保管等するためにはセンサーやそれを管理するシステム、インターネット上のサービス等に投資を行うことや労力を投じることが必要であるが、こうしたデータが不正使用されて営業上の利益を侵害されるリスクを考慮すれば、自社内で秘匿した形で営業秘密として利活用するか、又は特定の信頼できる限られた提携先との契約に留めて、リスクをコントロールせざるをえないこととなる。すなわち、異分野間のデータ取引を拡大することや、信頼関係の構築までに至らない中小企業・ベンチャー企業等との提携には一定のリスクがある状況であると考えられる。
 このように、現行制度においては、価値あるデータの移転や共有を自らの意思により決定することを法的に担保するビジネス上の選択肢が必ずしも十分であるとは言えず、「オープン・イノベーション」が阻害されている可能性がある。すなわち、価値あるデータを秘密として管理しない状態で利活用を広く進めることを支援するような法的な枠組みを、ビジネス上の選択肢として整備することが求められている。



 「知的財産推進計画2017」の「第4次産業革命(Society5.0)の基盤となる知財システムの構築」の後半

 現在IoT、ビッグデータ、ロボット、人工知能(AI)等の技術革新を活かした新たな「システム」を構築し、産業競争力を強化することを目指した「第4次産業革命」、さらには、産業面での変革に加え、経済・社会的課題の解決をも射程に含め「Society 5.0」を目指したアプローチが進行中である。そこで、知的財産戦略本部の会議で決定された「知的財産推進計画2017」の中から、「第4次産業革命(Society5.0)の基盤となる知財システムの構築」の「知財システム基盤の整備」及び「グローバル市場をリードする知財・標準化戦略の一体的推進」の内容を16回に分けて掲載する。8/16

T.第4次産業革命(Society5.0)の基盤となる知財システムの構築
2.知財システム基盤の整備
(2)今後取り組むべき施策
A世界をリードする審査の実現によるグローバル事業展開支援の強化
《第4次産業革命時代に対応した特許審査体制の整備・強化》
(特許審査体制の整備・強化)
・新技術に対応した権利取得を支援する観点から、IoT 関連技術に精通した審査官の知見を活用し、協働して審査を行うための審査グループを新設するなど、審査体制の整備・強化を行う。(短期・中期)(経済産業省)

(先行技術の検索環境整備)
・2016 年11 月に新設したIoT 関連技術を抽出する特許分類について、開発動向の把握、特許取得の予見性の更なる向上等のために、業種・用途別に分類を細分化した上で日本文献に付与を行っていく。また、当該特許分類によって他国の文献も抽出可能となるように、分類の国際標準化に向けて議論を続ける。(短期・中期)(経済産業省)
・標準必須特許に関して、より適切な権利付与を実現するため、各標準化機関と連携し、順次、機関から標準提案文書等の提供を受け、その検索環境の整備を進める。(短期・中期)(経済産業省)

(IoT 関連発明の特許取得・活用のための情報提供の充実)
・特許取得の予見性を一層向上させる観点から、様々な技術分野に適用されるIoT などの新たな技術について、これまで公表したIoT 関連の特許審査事例を国内外のユーザーに広く周知する。(短期・中期)(経済産業省)
・取得した権利を有効活用する観点から、IoT を活用したビジネス関連発明の特許の活用方法の整理を行い、その結果を国内外に発信する。(短期・中期)(経済産業省)
・IoT 関連発明に密接に関連するソフトウエア関連発明に係る審査基準等の明確化のための点検を行い、その結果を国内外に発信する。(短期・中期)(経済産業省)



 リンク集

 WIPO
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 特許庁
特許庁のホームページです。
 経済産業省
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 最高裁判所
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 知的財産戦略本部
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 文化庁
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 輸入差止情報
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 仲裁センター
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