日本国政府の知財戦略、知的財産権に関する国際機関や国際条約、知的財産政策部会の検討内容、知的財産制度の見直しなど、プロパテントをめぐる政府・経済産業省・特許庁等の情報を掲載します。

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 特許行政年次報告2018年版」冒頭特集〜明治初期からの産業財産権制度の歩み〜及び第1部 知的財産権をめぐる動向の第1章 国内外の出願・登録状況と審査・審判の現状

 知的財産制度を取り巻く現状と方向性、国内外の動向と分析について、直近の統計情報等を基に取りまとめた「特許行政年次報告2018年版」が公表された。今回の報告には、冒頭特集として〜明治初期からの産業財産権制度の歩み〜が掲載されている。そこで、同報告書の「冒頭特集〜明治初期からの産業財産権制度の歩み〜」及び「第1部 知的財産権をめぐる動向」の中の「第1章 国内外の出願・登録状況と審査・審判の現状」に記載された内容を14回に分けて掲載する。6/14

第1部 知的財産をめぐる動向-2
第1章 国内外の出願・登録状況と審査・審判の現状-2
1 特許-2

(2)主要国・機関における特許出願・登録動向
@世界の特許出願件数
2007 年に187.4 万件であった世界の特許出願件数は、この10 年間で1.7 倍に増加し、2016 年には312.8 万件に達した。2009 年の世界の特許出願件数は居住者、非居住者共に減少していたが、2010 年以降増加に転じており、2016 年は前年比8.3%増となっている。2016 年の世界の特許出願件数の伸びは、主に、中国人による中国国家知識産権局への特許出願件数の大幅な増加によるものである。2016年の世界の特許出願件数においては、米国特許商標庁、日本国特許庁がこれに続いている

A世界の特許登録件数
 世界の特許出願件数の増加に伴い、世界の特許登録件数も増加の傾向にある。2006 年には77.7 万件であったが、この10 年間で約1.7倍に増加し、2016 年には135.2 万件であった。この世界の特許登録件数のうち非居住者による登録は、この10 年間で約1.7 倍に増加し、2016 年には全体の4 割弱を占める状況にある。2016 年の世界の特許登録件数を出願人の居住国別に見ると、中国居住者による特許登録件数は32.2 万件と最も多く、日本28.9 万件、米国27.7 万件と続いている。また、日本居住者による特許登録件数のうち、約4 割は外国での登録であり、我が国企業の知財活動が国内外に広く行われていることが分かる。

B世界のPCT国際出願件数
 PCT 国際出願件数は、2009 年以降増加しており、2017 年は242,853 件と、前年に引き続き過去最高となり、PCT 国際出願制度の利用が引き続き活発であることが窺える。
 PCT 国際出願件数の推移を出願人居住国別に見ると、2017 年の日本からの出願件数は、2013 年から10.1%増の48,206 件と、過去最高を記録した。この日本からのPCT 国際出願件数の増加の背景には、我が国企業等の活動が一層グローバル化したこと、PCT 国際出願のメリットについて認識が高まってきたことなどがあると考えられる。また、2017 年の中国からのPCT 国際出願件数は前年比13.4%増を記録し、日本を抜いて第2 位となった。出願人居住国別の割合を見ると、2013 年と2017年のいずれにおいても上位10 か国で全体の85%以上を占めている。米国は全体の23.2%を占め、引き続き第1 位となっている。



 特許行政年次報告2018年版 第1部 知的財産権をめぐる動向の中の 第2章 企業等における知的財産活動、第3章 中小企業・地域における知的財産活動、 第4章 大学等における知的財産活動企業における知的財産活動及び第5章 分野別に見た国内外の出願動向

知的財産制度を取り巻く現状と方向性、国内外の動向と分析について、直近の統計情報等を基に取りまとめた「特許行政年次報告2018年版」が公表された。そこで、同報告書の「第1部 知的財産権をめぐる動向」の中の「第2章 企業等における知的財産活動」、「第3章 中小企業・地域における知的財産活動」、「第4章 大学等における知的財産活動」及び「第5章 分野別に見た国内外の出願動向」に記載された内容を14回に分けて掲載する。6/14

第1部 知的財産をめぐる動向-16
第4章 大学における知的財産活動
 知的財産の創造において、我が国の研究資源の多くを有する大学の役割は大きい。このような認識の下、全国各地で大学知的財産本部 や技術移転機関(TLO)が設置され、また、産学連携知的財産アドバイザーの派遣3(2016 年度から実施)や特許料・審査請求料の減免措置4 などの施策も導入されてきた。本章では、大学等 における知的財産活動の取組について紹介する。

1 共同研究・受託研究
 近年、産学連携の取組の推進とオープン・イノベーションを背景に、大学等における共同研究及び受託研究が活発化している。本節では、大学等における共同研究・受託研究の状況について紹介する。

(1)共同研究
 2016 年度の大学等における共同研究件数は、前年度より2,377 件増加して26,994 件であった。相手先別の内訳を見ると、民間企業が23,021 件と最も多く、独立行政法人等が1,897 件と続いている。
 また、2016 年度の大学等における共同研究費受入額は、前年度より2,588 百万円増加して64,032 百万円であった。相手先別の内訳を見ると、民間企業が52,557 百万円と最も多く、独立行政法人等が6,119 百万円と続いている。

(2)受託研究
 2016 年度の大学等における受託研究件数は、前年度より1,016 件増加して26,779 件であった。相手先別の内訳を見ると、独立行政法人等が12,436 件と最も多く、民間企業が7,319 件と続いている。
 また、2016 年度の大学等における受託研究費受入額は、前年度より2,850 百万円増加して229,471 百万円であった。相手先別の内訳を見ると、独立行政法人等が167,500 百万円と最も多く、国が35,640 百万円と続いている。

(3)民間企業からの研究資金等受入額
 2016 年度の大学等における民間企業からの研究資金等受入額は、前年度より8,340 百万円増加して84,754 百万円であった。その内訳を見ると、共同研究が52,557 百万円と最も多く、治験等が17,079 百万円と続いている。



 特許行政年次報告2018年版 第3部 国際的な動向と特許庁の取り組み 第1章 国際的な知的財産制度の動向 1.出願動向の変化とグローバル化、及び米国、欧州、中国、韓国の動向

 知的財産制度を取り巻く現状と方向性、国内外の動向と分析について、直近の統計情報等を基に取りまとめた「特許行政年次報告2018年版」が公表された。そこで、同報告書の「第3部 国際的な動向と特許庁の取り組み」の中の「第1章 国際的な知的財産制度の動向」に記載された内容の中から「1.出願動向の変化とグローバル化」及び米国、欧州、中国、韓国の動向に関する記載の抜粋を16回に分けて掲載する。4/16

2 米国における動向-3
(3)USPTOの取組
@Iancu新長官の就任
 2017 年1 月の政権交代に伴い、6 月にLee氏がUSPTO 長官を辞任すると、長官職は空席となり、その間はJoseph Matal 氏がUPSTO の指揮を執っていた。
 ホワイトハウスは8 月に長官候補としてIancu 氏を指名すると発表し、上院での公聴会及び承認手続を経て、2018 年2 月、Iancu氏がUSPTO 長官に就任した。Iancu 氏は、Hughes Aircraft 社にてエンジニアとして勤務後、UCLA 法科大学院で法務博士の学位を取得し、知的財産分野の訴訟弁護士として活動した人物である。
 Iancu 長官は、就任前の2017 年12 月に上院司法委員会メンバーとの書面による質疑応答 において、当事者系レビュー(IPR :Inter Partes Review)について「IPR 制度を成功的に運用するためには、適切なバランスをとることが必要不可欠だと信じている」、「長官に承認されたら、(中略)IPR の制度目的が確実に達成されるようにしたい。目を向けるべき改善ポイントとしては、補正手続の問題、クレーム解釈の基準に関する問題、IPR 手続開始の決定プロセスに関する問題、口頭審理の実施などが挙げられる」との見解を示している。また、特許適格性の問題について「米国特許法第101 条に基づく特許適格性についての最近の最高裁判決は、この分野における一定程度の不確実性をもたらした」、「USPTOは、第101 条に関する判例法の発展に従って、明確で一貫した手続を確保するよう努力する」と述べている。Iancu 長官率いるUSPTO がこれらの課題にどのように取り組むのか、今後の動きが注目される。

APTABをめぐる動向
 2011 年に成立した米国発明法(AIA)によって、USPTO が付与する特許の品質向上を目的として、特許付与後のレビューが導入されるとともに、レビューを所掌する組織として特許審判部(PTAB: Patent Trial and Appeal Board)が設立された。PTAB が受理する請願には、当事者系レビュー(IPR: Inter Partes Review)、特許付与後レビュー(PGR: Post Grant Review)、ビジネス方法レビュー(CBMR: Covered Business Method Review)がある。請願が受理されると、所定の条件を満たすもののみが審理段階に入る。PTAB への請願件数が特に多いIPR についてみると、2017 年3 月までにPTAB が受理した請願(4,563 件)のうち、審理が開始されたものは約53%(2,406 件)であり、また、最終審理結果が出た審理(1,577 件)のうち、一部又は全ての請求項が無効と判断されたものは約81%(1,277 件)であった。

B特許適格性に関する報告書を公表
USPTO は、2017 年8 月、特許適格性に関する報告書(PATENT ELIGIBLE SUBJECT MATTER: REPORT ON VIEWS AND RECOMMENDATIONS FROM THE PUBLIC)を公表した。
 米国最高裁で2010 年から2014 年にかけて下された4 つの判決(Bilski 事件判決、Mayo事件判決、Myriad 事件判決及びAlice 事件判決)は、発明の特許適格性の考え方に大きな影響を及ぼすものであったため、USPTO は特許審査ガイドラインを改訂するとともに、2016 年に特許適格性に関する2 度のラウンドテーブル会合を開催し、パブリックコメントを求めた。今回の報告書は、それらラウンドテーブル会合及びパブリックコメントで表明された意見をまとめたものとなっている。
 報告書では、前記のラウンドテーブル会合及びパブリックコメントを通じて表明された意見を、@近年の最高裁判決に対する一般的な意見、A近年の最高裁判決に対する技術分野特異的な意見(ライフサイエンス分野、コンピューター関連分野)、B今後講ずるべき措置に関する意見、の3つの項目に分けて取りまとめている。



 リンク集

 WIPO
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 特許庁
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 経済産業省
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 知的財産戦略本部
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 文化庁
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 輸入差止情報
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