日本国政府の知財戦略、知的財産権に関する国際機関や国際条約、知的財産政策部会の検討内容、知的財産制度の見直しなど、プロパテントをめぐる政府・経済産業省・特許庁等の情報を掲載します。

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 特許行政年次報告2015年版 第1章 国内外の出願・登録状況と審査・審判の現状

 知的財産制度を取り巻く現状と方向性、国内外の動向と分析について、直近の統計情報等を基に取りまとめた「特許行政年次報告2015年版」が公表された。そこで、同報告書の「はじめに」、「特許行政年次報告書ダイジェスト」及び「第1部 知的財産権をめぐる動向」の中の「第1章 国内外の出願・登録状況と審査・審判の現状」に記載された内容を14回に分けて掲載する。1/14

 はじめに
 世界経済は、情報通信技術の革新を通じたデジタル革命とグローバル化により、これまでにないほどのスピードで変化している。各企業は、競争力を高めるため、事業の選択と集中を行っており、その知的財産戦略もグローバル化・高度化している。
 特許庁は、かかる知的財産戦略のグローバル化・高度化を支えるため、以下のような取組を進めてきた。
<「世界最速・最高品質の特許審査」の実現>
 2023年度までに特許の「権利化までの期間」を平均14か月以内とするという目標の達成に向けて、様々な取組を着実に実施している。また、特許審査の質の維持・向上のための取組を進めている。2015年には、特許・実用新案審査基準等について、簡潔かつ明瞭な記載とし、国内外のユーザーに分かりやすいものとするため、全面的な改訂を行った。
<意匠の国際出願>
 2014年の意匠法改正、2015年の「意匠の国際登録に関するハーグ協定のジュネーブ改正協定」加入を受け、2015年5月には、同協定に基づく意匠の国際出願の取扱いを開始した。
<新しいタイプの商標>
 2014年の商標法改正を受け、2015年4月には、新しいタイプの商標について、出願受付を開始した。
<国内外に対する出願・審査関連情報(ドシエ情報)の発信>
 2014年に、日米欧中韓のドシエ情報を一括で提供するITサービス「ワン・ポータル・ドシエ(OPD)」と、WIPOが提供するドシエ情報相互参照システム「WIPO-CASE」との連携技術を確立し、2015年には、WIPO-CASEに正式加入した。また、2016年7月には、J-PlatPatから一般ユーザーにOPDサービスを提供する。
<2015年法改正>
 職務発明制度の見直し、特許料等の改定、特許法条約(PLT)及び商標法に関するシンガポール条約(STLT)の実施のための規定の整備を柱とする「特許法等の一部を改正する法律」が2016年4月1日に施行された。
 経済成長を実現するためには、イノベーションを継続的に創出していくことが必要不可欠であり、その礎として、知的財産制度は重要な役割を担っている。特許庁は、知的財産行政を通じてイノベーション・システムを支えていく。
 本報告書は、知的財産制度を取り巻く現状と方向性、国内外の動向と分析について、直近の統計情報等をもとにとりまとめたものである。
 第1部では、国内外の出願・登録状況や審査・審判の現状等、知的財産をめぐる動向を紹介する。
 第2部では、特許庁の取組を特許、意匠、商標、審判の別に紹介するとともに、知的財産活動を活発化し、イノベーションを促進するための各種支援・施策を紹介する。
 第3部では、知的財産をめぐる国際的な動向、グローバルな知的財産環境の整備に向けた特許庁の取組について紹介する。
 本報告書が広く活用され、知的財産制度への理解を深める一助となれば幸いである。



 特許行政年次報告2015年版 第2章 企業等における知的財産活動、第3章 中小企業・地域における知的財産活動及び 第4章 大学等における知的財産活動企業における知的財産活動

 知的財産制度を取り巻く現状と方向性、国内外の動向と分析について、直近の統計情報等を基に取りまとめた「特許行政年次報告2015年版」が公表された。そこで、同報告書の「第1部 知的財産権をめぐる動向」の中の「第2章 企業等における知的財産活動」「第3章 中小企業・地域における知的財産活動」「第4章 大学等における知的財産活動」に記載された内容を11回に分けて掲載する。10/11

第1部知的財産をめぐる動向
第4章 大学等における知的財産活動
2.特許出願状況
 大学等における基礎研究の成果を事業化に結び付けるためには、更なる応用研究が必要となる。企業等が応用研究を安心して行うためには、ライセンスを受ける研究成果が特許権等で適切に保護されている必要がある。本節では、大学等における特許出願状況について紹介する。
(1)特許出願件数
 我が国の大学等からの特許出願件数を見ると、2004 年には5,000 件弱であったが、同年の国立大学法人化を境に急激に増加し、2005年には7,000 件を超えた。その後、2007 年をピークに減少に転じていたが、2009 年以降は横ばいで推移しており、2015 年の特許出願件数は前年比1.0%増の6,967 件であった。
 また、大学等におけるグローバル出願率を見ると、2004 年から2014 年までの11 年間にわたって漸増傾向にあり、2014 年は30%であった。大学等における近年のグローバル出願率は、全出願人におけるグローバル出願率とほぼ同じである。
(2)特許出願の審査結果の状況
 大学等からの特許出願の審査状況を見ると、2015 年に審査結果が出たもののうち、特許査定されたものは全体の73%(特許査定率)であった。大学等における近年の特許査定率は、全出願人における特許査定率よりも高くなっている。
(3)主要出願人
 2015 年における国内の特許出願公開件数上位大学を見ると、第1 位は東京大学で344 件、第2 位は東北大学で276 件、第3 位は大阪大学で227 件であった。上位10 大学で全大学の特許公開件数の3 割を超えている。
 また、2015 年における国内の特許登録件数上位大学を見ると、第1 位は東京大学で239件、第2 位は東北大学で233 件、第3 位は京都大学で173 件であった。上位10 大学で全大学の特許登録件数の3 割を超えている。
(4)PCT国際出願状況
 2015 年の国内外の大学によるPCT 国際出願の公開件数ランキングを見ると、第1 位から第7 位までを米国の大学が独占した。他方、日本、中国、韓国、シンガポールの大学が30位以内に14 校ランクインするなど、アジア圏の大学も積極的に国際的な権利取得を行っている状況がうかがえる。我が国の大学は30 位以内に5 校含まれており、最高位は第9 位の東京大学である。
(5)特許権実施等件数及び収入額
 2009 年度以降の大学等における特許権実施等件数は、2014 年度までの5 年間で約2.4倍と、堅調な伸びを示しており、2014 年度は前年度比9.6%増の10,802 件であった。
 また、特許権実施等収入額も、2014 年度までの5 年間で約2.2 倍に増加した。ただし、2014 年度は前年度比9.9%減の1,992 百万円であった。



 特許行政年次報告2015年版 第5章 特許・意匠・商標の分野別出願動向

 知的財産制度を取り巻く現状と方向性、国内外の動向と分析について、直近の統計情報等を基に取りまとめた「特許行政年次報告2015年版」が公表された。そこで、同報告書の「第1部 知的財産権をめぐる動向」の中の「第5章 特許・意匠・商標の分野別出願動向」に記載された内容を13回に分けて掲載する。4/13

第1部知的財産をめぐる動向
第5章 特許・意匠・商標の分野別出願動向
1.特許・意匠・商標の分野別・地域別の出願動向(マクロ調査)
(3)産業分野別の商標登録出願動向
@主要各国・機関の産業分野別出願区分数全体
 2010 年から2014 年までの日本、米国、EUIPO、欧州主要5 か国(英国、ドイツ、フランス、イタリア、スイス)、中国、韓国、ブラジル、ロシア及びインドの商標登録出願区分数全体について、産業分野別の出願状況を見ると、役務分野が最も多く、次いで機械分野、繊維分野、食品分野、雑貨分野、化学分野の順となっている。この順位は過去5 年間変化していない。
 2010 年から2014 年にかけて、いずれの分野においても増加傾向となっており、2014 年がもっとも多い。
A各分野における国・機関別出願区分数
 分野ごとに国・機関別の出願状況を以下に示す。
 化学分野では、中国の商標登録出願区分数が突出して多く、増加傾向にある。2014 年にはフランス、スペイン、ブラジルにおいて若干の減少を示したが、多くの国において増加傾向が見られる。米国、EUIPO、英国、スイス、中国、韓国及びインドでは過去5 年のうち2014 年が最も多くなっている。
 機械分野では、中国の商標登録出願区分数は、顕著な増加傾向を示している。2014 年は前年に比べ、フランス、イタリア、スイス、韓国及びブラジルでは減少したが、その他の国では増加した。2014 年の商標登録出願区分数は最大が中国であり、次いで米国、EUIPOの順となっている。日本は2013 年に減少したが2014 年には大きく増加した。
 繊維分野では、中国の商標登録出願区分数は、継続して増加傾向を示している。2014 年はフランス、イタリア、スイス、韓国及びブラジルでは減少したが、その他の国では増加した。2010 年は中国に次いで米国、フランスの順となっていたが、2014 年の商標登録出願区分数は最大が中国であり、次いで米国、EUIPO となっている。日本では2012 年以降増加傾向が継続している。
 雑貨分野では、中国の商標登録出願区分数は、継続して増加傾向を示しており、2014 年には大きく増加した。2014 年はフランス、イタリア、スイス、韓国及びブラジルでは減少したが、その他の国では増加した。2014 年の商標登録出願区分数は中国に次いで米国、EUIPOの順となっている。日本では2012 年、2013 年とほぼ横ばいであったが2014 年には増加した。
 食品分野では、中国の商標登録出願区分数は、顕著な増加傾向を示している。2014 年は日本、フランス及びスイスで若干の減少が見られたが、それ以外の国では増加した。米国、EUIPO 及び中国では、過去5 年にわたり増加傾向が続いている。日本では2011 年以降は減少傾向が続いている。
 役務分野では、中国の商標登録出願区分数は、飛躍的に増加し続けている。2014 年はフランス、スイス及びブラジルでは減少したが、その他の国では増加を示している。日本、米国、EUIPO、英国、スペイン、中国、韓国、ロシア及びインドでは、過去5 年のうち2014 年が最も多くなっている。なお、中国は2010 年から2014 年まで全ての分野で中国の商標登録出願区分数が突出して多い。また、中国では2010 年は機械分野が最も多かったが、2011 年以降は役務分野が最も割合の高い分野となった。
B各国・機関における分野別出願区分数割合
 国・機関ごとに分野別の出願区分数の割合(2010 年?2014 年の累計)を見ると、全ての国・機関で役務分野の割合が最も高くなっている。次に高い割合を示す分野は、フランスでは繊維、イタリア及びスペインでは食品、インドでは化学となっており、その他の国・機関では機械分野となっている。
 役務分野の割合が最も高いのはブラジルの55.8%であり、スペインの55.0%、フランスの50.3%、ドイツの47.4%と続いている。食品分野は中国、イタリア、日本及びロシアで比較的高い割合を示している。化学分野の割合はインドで高く、22.1%となっている。



 リンク集

 WIPO
国連の世界知的所有権機関のホームページです。
 特許庁
特許庁のホームページです。
 経済産業省
経済産業省のホームページです。
 最高裁判所
最高裁判所のホームページです。
 知的財産戦略本部
知的財産戦略本部のホームページです。
 文化庁
文化庁のホームページです。
 輸入差止情報
税関の輸入差し止め情報のホームページです。
 仲裁センター
日本知的財産仲裁センターのホームページです。


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