日本国政府の知財戦略、知的財産権に関する国際機関や国際条約、知的財産政策部会の検討内容、知的財産制度の見直しなど、プロパテントをめぐる政府・経済産業省・特許庁等の情報を掲載します。

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 特許行政年次報告2017年版」冒頭特集〜特許庁の「第4次産業革命」への対応〜及び第1章 国内外の出願・登録状況と審査・審判の現状

 知的財産制度を取り巻く現状と方向性、国内外の動向と分析について、直近の統計情報等を基に取りまとめた「特許行政年次報告2017年版」が公表された。今回の報告には、〜特許庁の「第4次産業革命」への対応〜が掲載されている。そこで、同報告書の「はじめに」、「冒頭特集〜特許庁の「第4次産業革命」への対応〜」及び「第1部 知的財産権をめぐる動向」の中の「第1章 国内外の出願・登録状況と審査・審判の現状」に記載された内容を16回に分けて掲載する。13/16

第1部 知的財産をめぐる動向
第1章 国内外の出願・登録状況と審査・審判の現状−9
3.意匠−2
(2)主要国・機関における意匠登録出願・登録動向−2
C主要国・機関間の意匠登録状況
 主要国・機関間の各国居住者による他国での意匠登録状況を見ると、日本居住者、欧州居住者及び韓国居住者は中国での登録が最も多い。また、米国居住者及び中国居住者は欧州での登録が最も多い。
D日本人による主要国・機関への意匠登録出願件数
 日本人による米国、欧州(EUIPO)、中国、韓国への出願件数は、世界的な景気後退の影響を多分に受けた2009 年に落ち込み、その後回復を示したものの、近年再び減少に転じていたが、2016 年は、欧州(EUIPO)では前年比14.8%の大幅増となった。また、韓国では前年比3.7%の減少、米国では前年比0.6%の微増であった。
E外国人による日本への意匠登録出願件数
 2016 年に欧州、米国、韓国、中国から日本へなされた意匠登録出願件数は、いずれも前年と比べ増加した。また、外国人による日本への意匠登録出願件数全体も、ここ数年増加し続けている。
(3)新興国における意匠登録出願動向
@BRICSにおける意匠登録出願動向
 BRICS における直近5 年間の意匠登録出願件数の推移を見ると、インドでは増加傾向にある一方、ブラジルでは2013 年以降、南アフリカでは2012 年以降、減少傾向にある。ロシアは、2014 年まで増加傾向にあったが、2015年には前年比4.9%で減少した。中国は、2014年に減少し2015 年には前年比0.8%増とほぼ横ばいであったが、2016 年は前年比14.3%と増加に転じている。
 また、外国人による出願の割合の推移を見ると、ブラジルでは直近5 年間で9.3 ポイント増加し、近年は45%前後で推移している。ロシアでは、2014 年は前年から4.3 ポイント減となったが、2015 年には1.5 ポイント増加している。インドでは30 ?40%、中国では3%前後、南アフリカでは60%前後で推移している。
AASEANにおける意匠登録出願動向
 ASEAN 主要国(シンガポール、インドネシア、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピン)における直近5 年間の意匠登録出願件数の推移を見ると、ベトナムの増加傾向が顕著である。また、外国人による出願の割合の推移を見ると、シンガポールでは70%前後、インドネシア、タイ、ベトナムでは30%前後、マレーシアでは60%前後で推移しており、近年大きな変化はないが、一方、フィリピンでは、2015 年は前年から12.6 ポイント増で約50%まで増加している。
 なお、インドネシア、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピンでは、2015 年の外国人による出願のうち日本人による出願が約25〜40%を占めている。



 特許行政年次報告2017年版 第2章 企業等における知的財産活動、第3章 中小企業・地域における知的財産活動、 第4章 大学等における知的財産活動企業における知的財産活動及び第5章 分野別に見た国内外の出願動向

 知的財産制度を取り巻く現状と方向性、国内外の動向と分析について、直近の統計情報等を基に取りまとめた「特許行政年次報告2017年版」が公表された。そこで、同報告書の「第1部 知的財産権をめぐる動向」の中の「第2章 企業等における知的財産活動」、「第3章 中小企業・地域における知的財産活動」、「第4章 大学等における知的財産活動」及び「第5章 分野別に見た国内外の出願動向」に記載された内容を15回に分けて掲載する。11/15

第1部 知的財産をめぐる動向
第5章 分野別に見た国内外の出願状況−5
1.特許−5
(2)2016年度特許出願技術動向調査結果−5
Gゲノム編集及び遺伝子治療関連技術
 ゲノム編集技術は、ゲノム編集ツールを用いて生物のゲノムの標的配列を特異的に切断、挿入を行う技術である。「ZFN」「TALEN」「CRISPR/Cas システム」等の主要なゲノム編集ツールが近年開発され、遺伝子疾患の治療・診断や有用品種の育種など多方面の産業に応用可能で期待されている。
 特に「CRISPR」では、最初に論文が発表された2012 年から既に標的認識技術の中で最も多く出願されるなど、知的財産権確保の勢いが加速している状況にある。一方で、日本は論文発表数の増加に伴う特許出願数の増加が緩やかであり、研究成果の特許化の点で課題があると考えられる。
 このような状況下において、ゲノム編集関連技術に代表される新規革新的技術に対し、我が国としても早期からキャッチアップし、投資サイクルを回し、質の高い知的財産権を確保していく必要がある。
H人工臓器
 人工臓器の世界市場は年率8%前後の成長が期待され2019 年には約2 兆円となる予想であり、従来の人工材料に代わる生体由来材料を活用した新タイプの市場拡大が見込まれる。
 これら新タイプの特許出願数を見ると米国が多く、重要な要素技術を個別に見ても、ティッシュエンジニアリングの細胞シート工学法では日米がほぼ同規模の出願数ではあるものの、それ以外では米国が多く、また、付加製造(3D プリンタ)の材料吐出堆積・材料噴射堆積では、欧米中の3 か国が多くなっている(注:人工関節・歯科分野は調査対象外)。
 今後当該市場で我が国が巻き返すためには、産学連携や異業種連携を一層推進し、新タイプの人工臓器において、技術的なブレークスルーを牽引することが必要である。
IASEAN各国及びインドにおける自動車技術
 ASEAN 各国及びインドを含むアジア地域は、今後、自動車企業各社にとって重要市場であるところ、日本企業の市場シェアが極めて高いタイ、インドネシアでは、現地ニーズに合わせた日本国籍の出願が圧倒している。
 一方、インドは欧・米・インド国籍の出願も多く激戦がうかがえる状況である。なかでも、インド企業は、現地ニーズの吸い上げに有利であると考えられ、その動向に注意が必要である。
 今後も市場規模や現地ニーズに合わせた特許権取得が重要となるが、我が国部品メーカーについては、現地出願が少なく、今後の国際的なメガサプライヤー間の競争力に留意が必要である。
J電池の試験及び状態検出
 電池の状態を検出し、電池の制御を行うバッテリーマネジメントシステム(BMS)は、自動車、携帯機器、再生可能エネルギーシステム(定置用蓄電装置)分野向けを中心に市場拡大が期待されている。中でも、電動化車両(xEV)向けのBMS は成長率が高く、日本企業が大きな市場シェアを有している。
 主要国特許庁への特許出願件数をみると、xEV 分野において、日本は他国に先がけて多数の出願をしており、研究開発の先行優位性を有している。一方、いずれの国もxEV 分野を重視しており、近年は、欧州をはじめとする他国からの出願件数の追い上げが見られる。
 こうしたxEV については、航続距離向上のために、より高い蓄電容量を有する次世代電池の研究開発が行われており、今後、高容量化に伴う安全性の要求の高まりからBMS の重要性も増してくると予想される。日本企業が市場優位性を維持していくためには、次世代電池の特性に対応したBMS に関する技術を早期に権利化することが重要と考えられる。



 特許行政年次報告2017年版 第3部 国際的な動向と特許庁の取り組み 第1章 国際的な知的財産制度の動向 1.知的財産制度をとりまく環境の変化、及び米国、欧州、中国、韓、台湾、ASEAN及びインドの動向

 知的財産制度を取り巻く現状と方向性、国内外の動向と分析について、直近の統計情報等を基に取りまとめた「特許行政年次報告2017年版」が公表された。そこで、同報告書の「第3部 国際的な動向と特許庁の取り組み」の中の「第1章 国際的な知的財産制度の動向」に記載された内容の中から「1.知的財産制度をとりまく環境の変化」及び米国、欧州、中国、韓、台湾、ASEAN及びインドの動向に関する記載の抜粋を16回に分けて掲載する。13/16

第3部 国際的な動向と特許庁の取り組み
第1章 国際的な知的財産制度の動向
5.韓国における動向−2
(2)近年の知的財産政策の動向
 韓国政府は、2011 年7 月の「知識財産基本法」の施行に伴い、「国家知識財産委員会」を設置するとともに、第1 次国家知識財産基本計画(2012-2016)を策定し、知識財産の創出・保護・活用の好循環体系の構築を通じた「知識財産強国、豊かな未来」の実現に向けた取組を行った。第1 次基本計画の終了を受けて、2016 年末に第2 次知識財産基本計画(2017-2021)を策定し、第2 次計画では「第4 次産業革命を先導するIP 国家競争力確保」を目指した取組を行うとしている。
 また、2014 年10 月には、64 人の与野党議員と20 人の官民専門家が参加し、グローバル特許立国への飛躍を目的とする「世界特許ハブ国家」推進委員会が発足し、知的財産関連法の改正等の環境整備に取り組んでいる。
@知識財産基本法と国家知識財産基本計画
 2011 年7 月、知的財産の創造、保護及び活用に関する基本理念並びにその実現に向けた基本事項を規定する知識財産基本法が施行され、政策の立案・推進のために「国家知識財産委員会」が設置された。これを受け、2011 年11 月には、「第1 次国家知識財産基本計画(2012-2016)」が議決された。第1 次基本計画の終了を受けて、2016 年末に第2 次知識財産基本計画(2017-2021)が策定された。この計画では、5 大戦略として「高品質IP 創出及び事業化の活性化」、「中小企業のIP 競争力の向上及び保護強化」、「グローバル市場におけるIP 活動支援強化」、「デジタル環境下の著作権の保護及び公正利用の活性化」、「IP の基盤強化」が掲げられ、第四次産業革命、デジタル時代に相応する先進的な知財権システムの構築等が重点推進課題として挙げられている。また、知識財産委員会内に「次世代知識財産システム特別専門委員会」を設置し、第四次産業革命など急変する環境に迅速な対応ができるよう、正しい制度改善の方向性などに関する官民合同の検討システムを構築するとしている。
A世界特許ハブ国家推進委員会の活動
 世界特許ハブ国家推進委員会は、各省庁や関連機関と協力し、特許権保護強化のための特許法改正案を2015 年2 月の臨時国会に発議した。その後、本改正案の中では、証拠提出の強化、及び、計算鑑定人に説明義務を賦課に関する事項が2016 年に改正を実現している。
 また、2017 年3 月9 日に、国会交渉団体である政策委員会に政策提言している。本案は、(@)知的財産ガバナンス革新(日本の「省」にあたる知財部の新設等)(A)強い特許戦略、(B)グローバル特許戦略(北東アジア知的財産共同体の構築等)、(C)柔軟な特許戦略(中小企業のアイデア奪取の撲滅、ソフトウェア特許の整備等)を含むものである。



 リンク集

 WIPO
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 特許庁
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 経済産業省
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 最高裁判所
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 知的財産戦略本部
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 文化庁
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 輸入差止情報
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 仲裁センター
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